CONTENTS目次(6項目)
  1. 0120代未経験でもIT転職は可能?前半と後半で変わる現実的な見方
  2. 02未経験の20代が目指しやすいIT職種はどれ?違いと前職経験の活かし方
  3. 03IT転職の準備はどの順番で進める?学習時間・資格・費用の考え方
  4. 04求人選びで失敗しないには?SES・自社開発・受託の見分け方
  5. 05後悔しないために知っておきたい入社後の壁と選考で差がつく準備
  6. 06まとめ

この記事の要点

  • 20代前半は意欲と吸収力、後半は前職経験の説明力が軸
  • 最初の職種は仕事内容と前職との接点で1つに絞る
  • 準備は職種選び、基礎学習、学習記録の公開の順に進める
  • 未経験歓迎の求人は研修内容、配属先、常駐の有無を確認
  • 費用は教育訓練給付や公的職業訓練も含めて比較する

0120代未経験でもIT転職は可能?前半と後半で変わる現実的な見方

20代前半はポテンシャル重視、20代後半は学習歴や前職経験の説明力が重視されやすい違いを比較した図。
前半は『吸収力・継続・なじむ』、後半は『学習歴・前職経験・準備量』の比重が上がりやすい、という見方を左右で比較。
POINT

20代の未経験でもIT転職は目指せますが、前半は吸収力、後半は前職経験の説明力と準備量が見られやすくなります。

20代前半は第二新卒扱いで見られやすいポテンシャル重視の選考

20代前半は、知識の量よりも「これから伸びるか」を見てもらいやすい時期です。IT業界には若手をゼロから育てる採用を行う企業があります。運用・監視などの現場では、学び続ける姿勢や職場に馴染めるかどうかが重視される傾向があります。

「第二新卒」に公的な定義はなく、企業ごとに範囲が違います。国の指針は、新卒者が卒業後少なくとも3年間は新卒枠に応募できるよう努めることや、できる限り年齢上限を設けないことを示しています。

ただし、これは新卒者の募集に関する指針です。中途採用全般の扱いを決めるものではありません。

20代後半は準備の量と前職経験の説明力が問われやすい

20代後半になると、学習の中身と前職での経験をどう結びつけるかが問われます。製造業から半年のリスキリングを経てITエンジニアに転職した29歳男性は、未経験の20代後半は求人数自体が少ないと感じたと語っています。

これはあくまで個人の体験で、市場全体の傾向を示す数字ではありません。準備なしで応募するより、学習の実績を持って臨むほうが話は通りやすくなります。

前職が営業なら顧客対応力、事務なら正確な事務処理といった具合に、強みを言葉にしておくと選考で効いてきます。

年齢だけで決まらない判断軸と注意したい思い込み

年齢を理由に門前払いされるかどうかは、結局のところ応募先ごとに違います。それでも、20代の未経験者に対しては、「何を学んできたか」「それを続けられそうか」「前の仕事で何ができたか」を面接で尋ねる企業が多いと考えられます。経験がない分、確かめられる材料がこの3つくらいしかないからです。これは筆者の整理であり、統計で裏付けた数字ではありません。

つまずきやすいのは、年齢そのものより次のような思い込みです。

  • 文系だから不利
  • 資格があれば採用される
  • 20代前半なら準備なしでも通る

文系出身のエンジニアは珍しくなく、理系の知識は入社後に学べる部分も多いとされています。一方で、競争相手がいる分野ですから、「若いから大丈夫」と考えるのは危険です。

自分の年代が気になる方は、関連記事「IT転職は何歳まで?未経験・経験者で見る判断ポイント」もあわせて読んでみてください。

02未経験の20代が目指しやすいIT職種はどれ?違いと前職経験の活かし方

インフラ、ネットワーク、Web、社内SEの4職種の仕事内容の違いと、前職経験のつながり方を示した図。
最初の職種は到達点ではなく入口。4職種の違いを見比べ、前職の強みがつながるものを1つに絞る考え方を図解。
POINT

未経験からは、インフラ・ネットワーク・社内SEが入口になりやすく、最初の職種は到達点でなく出発点と考えるのが現実的です。

SE・インフラ・Webエンジニア・社内SEの仕事内容の違い

インフラエンジニアは、サーバーやネットワークの構築・運用・監視を担当します。手順通りに丁寧に進めるのが得意な人に向いています。

SEは要件の整理から設計、開発の進行まで幅広く関わる職種です。Webエンジニアやプログラマーは、実際にコードを書いてサービスをつくります。

社内SEの仕事は、自社のシステム管理や社員のIT環境サポートが中心です。

インフラで経験を積み、その後クラウド分野へ進む道もあります。

職種別の比較表~学習範囲・入りやすさ・確認したい項目~

入りやすさは求人の出方で変わります。そのため順位はつけません。確認項目で比べていきましょう。

  • インフラ

    最初の学習範囲
    OS・ネットワーク
    前職との接点
    手順を守る仕事
    求人票で見る点
    運用か構築か
  • ネットワーク

    最初の学習範囲
    機器設定・障害対応
    前職との接点
    論理的な整理力
    求人票で見る点
    研修の内容
  • Web・プログラマー

    最初の学習範囲
    言語・Web基礎
    前職との接点
    制作・企画経験
    求人票で見る点
    使う技術、開発範囲
  • 社内SE

    最初の学習範囲
    IT全般・問合せ対応
    前職との接点
    業界知識・事務
    求人票で見る点
    業務範囲、人数

この表で比べるのは「何を最初に学び、何を求人で確かめるか」です。気になる職種を2つに絞り、求人票の同じ項目を並べて見てください。

Web系は学べる範囲が広い反面、自習だけでは差が出にくくなります。作ったものを見せる工夫が要ります。

営業・販売・事務など前職経験が活きる職種の考え方

前職は、IT知識がなくても強みとして使えます。

  • 営業経験:IT系の提案営業、顧客折衝
  • 事務経験:社内SE、ITサポート
  • 物流・運転業務:点検や記録の習慣をインフラ運用で説明
  • 製造業:工程管理の経験を開発・運用に接続

製造業から転職した例では、Javaの求人が多いと聞いて講座を選んだそうです。

前職の業界知識が、その業界向けシステムの現場で評価される場合もあります。

プログラミング経験ゼロの20代が最初に絞り込む手順

求人を見る前に、自分の志向を整理します。コツコツ型か、つくる楽しさ重視か、人と話す仕事が好きかで、向く職種が変わるためです。

手順は3段階です。

  • 前職でやりがいを感じた場面を書き出す
  • 比較表の4職種から2つに絞る
  • 求人票を各5件読み、仕事内容を比べる

この時点で一つに決めなくても構いません。ただ、次章の学習内容は職種で変わります。方向だけは先に決めてください。

03IT転職の準備はどの順番で進める?学習時間・資格・費用の考え方

職種選びから基礎学習、学習記録や成果物づくりを経て応募へ進む準備の順番を示した図。
準備は『職種選び→基礎学習→記録・成果→応募』の順。全部終えるまで待つより、学習の証拠を作りながら応募へつなげる。
POINT

準備は「基礎学習、入門資格、成果物」の順に進め、費用は公的制度の対象かを受講前に確かめるのが安全です。

応募までの準備を進める順番チェックリスト

進める順番の目安は次の通りです。

  • 志望職種を2つ程度に絞る
  • IT基礎(ネットワーク・OS・セキュリティ)を学ぶ
  • 入門資格の学習か受験
  • 成果物や学習ログを残す
  • 職務経歴書に学習内容を書く
  • 応募開始

全部を終えてから動こうとすると、いつまでも応募できません。学習の途中でも、「いまは入門資格の勉強をしています」と話せれば、選考では十分に材料になります。

IT転職 未経験 20代の場合も、在職中に準備を始め、めどが立ったところで本格化させる進め方が一般的です。

必要な学習時間と半年で間に合うかの目安の立て方

必要な時間は職種や前提知識で変わるため、一律の数字は示せません。自分の生活から逆算するのが現実的です。

平日に30分〜1時間、休日に数時間を確保できるなら、週の合計はおのずと見えてきます。毎日30分から1時間の学習を続けるコツを紹介する資料もあります。

半年のリスキリングで転職した例はありますが、あくまで一例です。誰でも半年で足りるとは限りません。3か月たった時点で基礎を終え、成果物に手を付けているかどうかが、節目の確認点になります。

ITパスポートや基本情報技術者は未経験の転職で評価される?

資格は必須ではなく、学習の証拠として添えるものです。評価の程度を示す公的な数字は確認できていないため、「持てば有利」とは言い切れません。

ITパスポート試験と基本情報技術者試験は、年間を通じてCBT方式で随時受付・実施されています。応募の予定に合わせて受験日を選べるわけです。

面接で「来月の受験に向けて1日1時間学習しています」と数字つきで話せると、意欲の裏付けになります。

スクール・独学・職業訓練の費用対効果を比べる視点

三つの方法は、費用だけでなく何が手に入るかまで並べて見ると違いがはっきりします。

  • 独学

    費用面
    教材費中心
    確認したい点
    質問先、継続の仕組み
  • スクール

    費用面
    講座ごとに異なる
    確認したい点
    指導内容、転職支援
  • 職業訓練

    費用面
    原則受講料無料
    確認したい点
    選考、募集時期

ハロートレーニングは原則受講料無料ですが、テキスト代などは自己負担です。IT関連ではICTシステムエンジニア科やWebアプリ科などが掲載されています。

受講には選考への合格が必要で、定員を超えれば抽選になる場合もあります。スクールには、現役エンジニアの指導と転職相談がセットになった例も見られます。

在職中に学ぶか退職して学ぶか~失業保険や求職者支援制度の確認~

在職中に学べるなら、収入が途切れないぶん気持ちに余裕を持てます。雇用保険の教育訓練給付は、在職者や離職後1年以内の人が、指定の教育訓練を修了した場合に支給される制度です。

給付率は講座の類型で異なり、一般は20%(上限10万円)です。初回は被保険者期間の要件があるため、申し込む前に対象講座かどうかを確かめてください。

退職して学ぶなら、基本手当の受給要件を見ておきます。一般の離職者は、離職前2年間に被保険者期間12か月以上が目安です。

公共職業訓練は主に雇用保険の受給者、求職者支援訓練は主に受給できない求職者が対象になります。手続きの窓口はハローワークです。退職前に相談しておけば、判断を誤りにくくなります。

04求人選びで失敗しないには?SES・自社開発・受託の見分け方

SES、自社開発、受託の働く場所と仕事の進み方の違いを比較し、求人票で確認すべき点を示した図。
『未経験歓迎』だけでなく、SES・自社開発・受託の違いを見分けることが重要。勤務地、配属の決まり方、自社の実績を求人票や面接で確認する。
POINT

「未経験歓迎」の言葉だけで応募先を決めず、研修・配属・働く場所を求人票と面接で具体的に確かめることが、失敗を減らす近道です。

未経験歓迎のIT求人で確認したい項目チェックリスト

確認したいのは次の5点です。

  • 研修の内容と期間(何を何か月か)
  • 配属先の業務と勤務場所
  • キャリアパスの実例
  • 離職率・定着率の記載
  • OJT・メンター制度の有無

若者雇用促進法は、新卒者等を条件にした募集を行う企業に、平均勤続年数や研修の有無・内容といった職場情報の提供を求めています。

この義務は新卒者等の募集が対象で、中途採用は含まれません。ただ、研修や定着の状況は、未経験で入る人ほど知っておきたい情報です。面接や応募前の問い合わせで、遠慮なく尋ねてください。答えをはっきり返してくれる会社かどうかも、判断材料になります。

SES企業を求人票から見分けるポイント

SESは一般に、エンジニアを客先に派遣して働く形態を指します。求人票では、勤務地が「客先による」「配属先により決定」となっていないかを見てください。

見分け方に公的な基準はないため、次の点を合わせて判断します。

  • 勤務地が一社に特定されていない
  • 担当する仕事内容が配属後まで不明
  • 自社の開発実績の記載がない

これだけでSESと決めつけることはできません。質問すべき箇所の目印として使ってください。

研修制度が充実していても客先常駐が中心のケースと面接で聞く質問

研修が手厚くても、配属後は客先常駐が中心という会社はあります。研修の充実度と、働く環境の良し悪しは別の話です。

面接では、次のように聞くと実態が見えてきます。

  • 入社1年目の配属先は自社と客先のどちらが多いか
  • 配属はどの時点で、どう決まるか
  • 未経験で入った人の最初の担当業務は何か
  • 希望の職種に変われた人はいるか

答えが具体的な会社ほど、実態を開示している傾向があります。

自社開発企業に入れる可能性とポートフォリオの作り込み方

自社開発は人気があり、未経験の採用枠は多くない場合があります。だからこそ、成果物で実力を見せる準備が欠かせません。

ログイン機能や会員情報の保存など、実用的な機能を備えた自作サイトを作る方法があります。28歳でWebデザイナーからサーバーサイドへ転向した人が、この形のポートフォリオを提示した例があります。

GitHubで学習記録を公開すれば、学習を続けている証拠になります。

05後悔しないために知っておきたい入社後の壁と選考で差がつく準備

入社後につまずきやすい壁と、面接で伝えるべき3つの軸を上下で整理した図。
上段は入社後の壁『用語・配属差・学習継続』、下段は面接の軸『なぜIT・何を準備・どう貢献』。ギャップを見越して準備すると後悔を減らしやすい。
POINT

入社後の壁は事前に想定でき、年収や配属のギャップは応募前の確認と、志望動機の具体化で小さくできます。

未経験で転職した20代が入社後1〜2年で直面しやすい壁

最初の数か月は、専門用語の多さに戸惑う人が多いようです。配属先の業務が想定と違ったり、補助作業から始まったりするギャップもあります。

まずは目の前の仕事で成果を出し、その実績をもとに希望を伝えるのが現実的です。心構えは3つあります。

  • 分からないことはその日のうちに質問する
  • 業務日誌や学習メモを残す
  • 1〜2年目はスキルを貯める期間と割り切る

転職した29歳の男性も、1年未満で一人で業務を完結させることを目標にしています。

IT転職を後悔しやすい理由と現職の年収より下がる可能性

後悔しやすいのは、配属先や働き方が入社前の想像と違っていた場合です。新しい技術を学び続けることを、思った以上に負担と感じる人もいます。

未経験からの転職では、現職より年収が下がる可能性があります。年収の増減を示す確かな統計は確認できていないため、数字は見込みでは語れません。

現在の手取りと生活費を書き出し、年収が下がっても続けられるかを試算してみてください。ここは焦らず決めたい部分です。

書類・面接で未経験の20代が伝えるべきアピールポイント

面接で伝える軸は3つです。なぜITなのか、何を準備してきたか、どう貢献したいかを話せるようにします。

「稼げそう」「将来性がある」だけでは弱く、具体的な場面があると説得力が増します。たとえば、前職でシステムの操作を通じて仕組みに興味を持った話や、社内のITトラブルを解決した話です。

志望動機は「なぜIT系か」「なぜこの会社か」の2段階で用意しておくと、深掘りされても崩れにくくなります。

応募前に確認したい最終チェックリスト

応募ボタンを押す前に、次の項目を確かめてください。

  • 資格・学習記録・成果物のいずれか1つがある
  • 求人票の5項目を確認済み
  • 志望動機を3点で話せる
  • 入社後の学習計画がある
  • 年収が下がっても生活できる

全部そろっていなくても、足りない項目は応募と並行して埋められます。一つでも欠けているなら、その項目から手を付けてください。

SUMMARYまとめ

20代未経験のIT転職は、年齢そのものより、職種の絞り込みと学習の記録、求人の確認項目で結果が変わります。前半なら吸収力と継続性を、後半なら前職経験の言語化を軸に準備するのが近道です。

まずは志望職種を1つに絞り、研修内容や配属先を求人票と面接で確かめてください。在職中に学ぶか退職して学ぶかで迷う方や、未経験歓迎の求人をどう選ぶか決めきれない方にも役立つ内容です。

ここまで読んだ方の次の一歩は、チェックリストで今の準備状況を確かめることです。年齢の判断で迷うときは、関連記事も参考になります。

FAQ

よくある質問

Q20代後半で未経験でもITエンジニアに転職できますか。
A可能性はありますが、20代前半より準備の量と前職経験の説明力が問われる傾向があります。公的な統計で前半と後半の採用差を示すものは確認できないため、筆者の整理として受け止めてください。製造業から半年のリスキリングを経てITエンジニアに転職した29歳男性の事例もあり、学習の中身と志望理由を具体的に語れるかが判断材料になります。
Q未経験の20代が最初に目指しやすい職種はどれですか。
Aインフラ、ネットワーク、社内SEは、未経験者向けの求人が比較的見つかりやすい職種とされています。ただし求人数は地域や時期で変わります。営業経験があれば提案寄りの職種、事務経験があれば社内SEやITサポートと接点を作りやすいため、前職との接点で絞り込むのが現実的です。
QITパスポートや基本情報技術者は、未経験の転職で評価されますか。
A必須ではなく、評価のされ方は企業によって異なります。資格そのものより、学習を続けている事実が伝わるかが大切です。ITパスポートと基本情報技術者試験は、IPAがCBT方式で年間を通じて随時受付・実施しているため、応募時期に合わせて受験日を決めやすい資格です。
Q働きながら半年で間に合いますか。必要な勉強時間はどれくらいですか。
A必要な時間は、目指す職種や元の知識で変わるため、一律の目安は示せません。毎日30分〜1時間でも、続けて記録を残せば面接で話せる材料になります。在職中に準備を始め、めどが立ってから応募を本格化させる進め方が一般的です。公的職業訓練には期間が2〜6か月の求職者支援訓練もあります。
Q在職中に学ぶのと退職して学ぶのでは、どちらが有利ですか。また公的な支援は使えますか。
A収入が途切れない点で、在職中に学ぶ方が生活面の負担は小さい傾向があります。雇用保険の教育訓練給付は、厚生労働大臣が指定した講座を修了した場合に費用の一部が支給される制度で、支給率は講座の類型で異なります。退職して学ぶ場合はハロートレーニングが原則受講料無料ですが、テキスト代は自己負担です。いずれも受給や受講の条件があるため、ハローワークで事前に確認してください。

出典・参考

  1. [1]出典 1
  2. [2]出典 2
  3. [3]出典 3
  4. [4]出典 4
  5. [5]出典 5
  6. [6]出典 6
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